マース ジャパンの新オフィス、「ペットと一緒に過ごせるオフィス」に潜入!

2016年12月21日

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マースジャパンリミテッド:


ペットフードの「ウィスカス®/カルカン®」「ぺディグリー®」や、お菓子の「スニッカーズ®」「M&M®」で知られるマース インコーポレイテッド。その日本法人であるマースジャパンリミテッドでは、犬・猫と一緒出勤することができるユニークな制度を設けている。2016年5月より、目黒から品川へとオフィスを移転した。

A Better World for Pets-ペットのためのより良い世界 を目指して

はじめに、「犬・猫と一緒に過ごせるオフィス」になった経緯を教えてください。

マースは世界78カ国以上で6事業を展開している企業で、その中のペットケア事業部では「ペットのためのより良い世界(A Better World for Pets)」の実現をビジョンとして掲げています。そして、それを体現する一つの施策として犬・猫と一緒に過ごすことの出来るオフィスを強く推奨しています。日本では、2005年にオフィスを移転する際に、ペットに優しいオフィス(以下、「ペットフレンドリーオフィス」)を実現できることを前提として移転先を探し、猫が居住し、犬・猫との同伴出勤が可能なオフィスに決定いたしました。今年5月に再度オフィスを移転する際も、犬・猫と一緒に過ごすことの出来るオフィスというのは前提にありましたので、まずはそのような環境を実現できる物件探しから始めました。やはりオーナーさん側も「ペットが何か問題を起こしたら困る」という懸念があり、企業によるペット可物件探しには困難が付きものだと思います。しかし、幸いなことに弊社が今まで犬・猫がいるオフィスでも大きな問題がなかったことや、オーナーさんに事前に前のオフィスをご案内していたことなどから、今回は比較的容易にお受けいただくことができました。

今年の5月にオフィスを移転される際、今まで住んでいた猫ちゃんも一緒に引越しをしたのですか?

前のオフィスに居住していた2頭の猫は、10歳を超えていたため弊社の規定上引退をさせなければなりませんでした。引退をした猫はそのあと従業員が里親を申し出て、今でも2頭一緒に大切に飼育されています。この新オフィスには新たに2匹の猫を迎え入れることになりましたが、どちらも小笠原諸島より迎え入れた保護猫です。

以前のオフィスに居住していたウィスカーと権之助
以前のオフィスに居住していたウィスカーと権之助

なぜ保護猫を迎え入れることになったのですか?

以前オフィスに居住していた2頭の猫のうち1頭は保護猫を迎え入れていたこともあり、今回新たに迎え入れる猫について経営陣と議論をしていた時に、「保護猫を迎え入れることは、事業部の理念である “ペットのためのより良い世界”の実現により合っているのではないか」という話になりました。一匹でも多くの猫に素晴らしい生活をさせてあげたいという想いもあり、まずは保護猫を迎え入れることが決まりました。次に「どこから保護猫を迎え入れるのか?」を検討していた時に、小笠原諸島では野生化した猫により希少な野生生物が捕食され絶滅寸前になるなどの問題があるということ、そして現在、公益社団法人東京都獣医師会の先生方が「小笠原ネコプロジェクト」として、捕獲した猫を本土で人慣れトレーニング等を経て譲渡する活動を進めていることを知りました。私たちはこの活動に強く賛同し、今回、小笠原諸島より迎え入れることにしました。

「従業員全員が猫の飼い主である」という意識を醸成

新しい猫を迎え入れることに対して、従業員の反応はどのようなものでしたか?

窓際で日向ぼっこをする「きなこ」
窓際で日向ぼっこをする「きなこ」

大変盛り上がりましたね(笑)。引越しをしてしばらくはキャットルームが空室だったので、「一体どんな猫が来るのだろう」ということが全従業員の共通の関心事でした。猫を迎え入れるためのプロジェクトチームが発足し、そのメンバーたちが迎え入れる予定の猫を写真に撮り、全従業員に配信して「猫の名前募集」を行いました。さらに募集いただいた名前の中から全従業員による投票を行い、最終的に「きなこ」と「ちょび」という名前に決まりました。猫の名前を発表する時はキャットルームの前で「命名式」を行いました。このように、猫をトピックとしたコミュニケーションの場を提供し、「従業員全員が猫の飼い主である」という認識を従業員に芽生えさせることができました。

以前のキャットルームと比べて、よりペットフレンドリーにされたところはありますか?また、キャットルームにいる猫ちゃんの一日のスケジュールはどのような感じですか?

以前は執務エリア内からしかキャットルームに入ることが出来なかったのですが、新オフィスではどなたでも入ることができるようにしました。従業員だけではなく、お客さまにも猫との触れ合いを体験していただきたいという想いからです。その他に関しては以前のキャットルームと同じですね。前のオフィスもそうでしたが、今回もキャットルームと繋がっている会議室が一部屋あり、猫と仲良くなりたい従業員は好んでこの会議室を予約していますね(笑)。また、猫の一日のスケジュールですが、毎朝9時半ごろ朝ごはんを食べて、16時半頃夕食をとります。与えるご飯の量は毎食きっちり計測されており、基本的に間食は禁止となっています。ほぼ毎日体重を測り猫の健康状態を確認しています。消灯は17時頃となり、それまでは自由に人の出入りがあります。ちなみに土日はペットシッターに来ていただいています。

ペットの存在は「癒し」だけでなく、従業員間のコミュニケーション活性化にも一役買っている!

貴社は犬も連れて来ることができますが、ペットが社内にいることでの効用を教えてください。

「ちょび」は人懐っこい性格で、キャットルームから会議室に遊びにきてくれました。
「ちょび」は人懐っこい性格で、キャットルームから会議室に遊びにきてくれました。

ペットが社内にいることで、コミュニケーションのきっかけが生まれますね。特に従業員がペットを連れてくると,普段、業務上で関わりの少ない人が「かわいいね!」と話しかけに来て、コミュニケーションが大変活発になります。またペットを連れて来ていない日も、以前連れてきていたというだけで「○○ちゃんは元気?」といったコミュニケーションが生まれることもあります。先日は犬を飼い始めた従業員が、愛犬をオフィスに連れてきました。その方は「犬を飼って連れて来た途端、今までコミュニケーションを取るきっかけがなかった人と気軽に話すようになった」と犬を飼うことによる想定外の変化を喜んでいました。ただ、犬を連れてくることで仕事効率が特別に上がるかと言うと、そういうわけではありません(笑)。しかし、従業員の間のコミュニケーションが活発になることは、良い仕事をする上での大きな効用だと考えています。

ペットをオフィスに連れて来ることについて、ルールとしてどんなことが設けられていますか? アレルギー持ちの従業員への配慮は何か行っていますか?

一日に連れて来ることのできるペットの頭数をオフィス全体で3頭までとしています。これは、もし、同じ日にオフィスに来たペット同士の相性が悪く、吠え合う声が業務に支障を与えるような状況になった場合でも、お互いが視界に入らない場所に隔離できるスペースを考慮して設定しているからです。また、事前予約制となり、同じ日に出勤するペットを確認できるので、相性のあまり良くないペットが出勤する日は避けるなど、飼い主側にも配慮してもらっています。他には、同じビルに入居する他の企業の方々にも配慮し、「共用エリアはペットの体が全て隠れるケージに入れる」「貨物用のエレベーターを利用する」などのルールを設けています。また従業員への配慮ですが、オフィスに犬が出勤する日の朝にオフィスで勤務する全従業員にメールで周知しています。猫の場合はアレルギーを持つ者もおりますので前日にメールを送り、当日は近くに寄らないなど工夫をしていただいています。これらの周知は社内ボランティアである「ペットラビングカルチャー」というグループが行っています。このグループは、一言で言うと、「ペットを飼うことを推進していきましょう」というボランティアグループです。「犬を飼いたいけど、何から考えていいか分からない」や「今日うちの猫がこんな調子だったけど大丈夫かな?」など社員のペットに関するあらゆる相談に乗ることが主な活動です。

M・ダックスフンドのミルキーちゃん(10歳)
M・ダックスフンドのミルキーちゃん(10歳)
ジャックラッセルテリアの豆ちゃん(4歳)
ジャックラッセルテリアの豆ちゃん(4歳)

マースの五原則に基づいた活動を行い、お客様に価値を提供し続けたい

社外のボランティア活動にも積極的に参加されているようですね。保護犬の世話をするボランティアに経営陣を含め参加されたと伺っております。

マースには、「マース ボランティア プログラム」、通称MVPと呼ばれる制度があります。2015年は60人以上の従業員が広島県に拠点を置くピースワンコ・ジャパンにて保護犬施設のサポート活動を行いました。この60人の中には弊社代表を含め経営陣も参加しています。経営陣を含め、一人でも多くの方に参加していただけるように、募集を半年以上前から開始したり、複数日程で開催するなど、運営側でも努力をさせていただいています。なぜなら、ペットフード事業に携わる企業に勤める従業員として知っていなければならないペットの問題・状況を、実際に見て勉強してもらうことは非常に重要なことだと考えているからです。また、ボランティアをすることによって、従業員同士のコミュニケーションや会社へのロイヤリティが生まれ、それが業務でも生かされていると感じますね。

最後になりますが、マースさんが大事にされていることは何ですか?

私たちは「品質の原則」「責任の原則」「互恵の原則」「効率の原則」「自由の原則」というマースの五原則に基づいて事業を展開することをグローバルでの原則としています。ボランティア活動や地域活動、事業活動などすべてにおいて、この五原則に基づいて行っています。マースでは入社して半年以内に必ず受ける「エッセンス オブ マース」というトレーニングがあるのですが、そこで丸1日かけてこの五原則やマースのDNAを学びます。社員証の中にもマースの五原則が記載されたカレンダーを携帯しており、すぐに見られるようにしています。また、取引先やお客さまにも私たちが大事にしているこの五原則を知っていただきたいという想いから、「マース ジャパン ニュースレター」をを配信しています。今後もこの原則に基づいたビジネスを展開して、お客様に価値を提供しつづけたいと思っています。

いつも身につけているという五原則が記載されたカレンダー
いつも身につけているという五原則が記載されたカレンダー

 

マースジャパンリミテッドの概要

法人名     :マースジャパンリミテッド

住所      :〒108-0075 東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス7F(東京オフィス)

設立年     :1975年

社長      :森澤 篤

 
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