ペットと人の幸せを考える「ペット共生型賃貸住宅」とは

2018年12月5日

株式会社アドバンスネット:


「ペット可賃貸」ではなく、「ペット共生型賃貸住宅」にいち早く注目し、物件オーナーと入居者をマッチングする橋渡し役として、ペットと暮らすための賃貸住宅に特化している不動産企業。物件オーナーに向けては、ペットと暮らすためのアイディアやデータを蓄積し提供。入居希望者に対しては、ニーズに合わせた最適な物件紹介をしている。1棟ずつ、入居者ひとりひとりに対して、きめ細やかなサービス、フォローをすることで、信頼を勝ち得ている企業だ。代表取締役の二俣和久氏に理念と展望を伺った。

ペット共生型賃貸に特化している理由とは

ペット可賃貸との違い、経緯・きっかけを教えてください。

約20年前、ペットと住める物件を紹介しますというインターネット広告を出してみたところ、想像を超えて多くの問い合わせがありました。あまりの反響の多さに、紹介できる物件がまったく足りないというほどでした。ニーズを満たす物件という意味でも、条件に合う物件はほとんど見つかりませんでした。

このときの問い合わせの中で最も多かったのが、「ペット不可の賃貸住宅に住んでいるが、実はこっそりペットを飼っている。堂々とペットを飼って暮らしたい。」という内容でした。現在ではペット可マンションなどがだいぶ増えましたが、それでも実際には入居者の1~2割しかペットオーナーが入居していないという物件がたくさんあります。そういった物件では、ペットを飼っていない入居者からの苦情が多く、今も昔もペットオーナーは肩身の狭い思いをしています。

そこで、知り合いがいたハウスメーカーにお願いし、「ペット共生型賃貸住宅」を共同で一から企画したのがきっかけです。ペットオーナーのニーズをもとに企画・管理している「ペット共生型賃貸住宅」は、ペットとペットオーナーが幸せに暮らせる家を提供する、ということに特化した物件なのです。

付加価値によって新しい市場をつくり出すこと

ペット共生賃貸住宅の人気の秘密はどこにあると思いますか。

貼替えやすい腰高の壁紙

当社の特徴はまず、「プロダクトアウト」ではなく「マーケットイン」であることです。ペットを飼ったことのない人が寄り集まって、きっとこういう設備が喜ばれるだろうという豪華な物件を建てるのでは意味がありません。当社ではペットオーナーの実際の声をもとに、企画・管理しています。具体的には、当社ホームページを訪れた人を対象にWEBアンケートをとっています。現在では年間3000~4000人ものデータが集まっており、その際立ったニーズを調査しています。

ここから分かったことは、ペットオーナーは、ペット専用の設備は実はそれほど必要としていない、ということです。犬であれば足洗い場やドッグランはそれほど重要ではなく、猫であれば壁面のキャットウォークを求めている人は少なかったのです。共有部の足洗い場は自室から離れているため不便で、ドッグランは公園に行くし、猫オーナーは気に入ったキャットタワーを自分で既に購入しています。むしろ、換気が十分にできる、壁紙を貼り替えやすい、ペットのトイレが置きやすい間取りになっている、といったことを重視しています。過大なコストをかけて不要な設備を揃えると、建築コストや賃料が高くなり、入居者が集まりにくい状況を産みだします。そのような事例をさける為に、当社の管理物件はニーズに合わせて事前企画・管理をしております。

ペットトイレスペース

ペットオーナーは、部屋の設備よりも、ペットと共に楽しく暮らすことができる「環境」を望んでいます。当社のホームページでは、物件ひとつひとつに特設ページを開設しています。間取りや立地はもちろんのこと、周辺に犬と散歩できる公園があるとか、動物病院が近いとか、ドッグカフェがあるとか、そういった周辺環境の情報を社員が自らの足で歩いて調査し、紹介しています。物件情報に「ペット可」と書いてあるだけでは、なにも分かりません。ここに住んだらペットと一緒にこんなふうに楽しく暮らせる、ということがイメージできるように、情報を丁寧に伝えることに注力しています。

当社が管理している物件は、駅から遠い物件が中心となっています。しかし、一般的な賃貸物件の入居年数が平均4年程度のところ、当社管理物件は約5.5年、中には10年以上住み続けてくれている入居者もいます。とある物件では、敷金礼金の条件が当時の相場よりかなり高い設定だったのですが、入居者からは「ずっとこんな物件を探していた。どうもありがとう」と感謝されました。入居者にありがとう、と言われることは一般の賃貸物件ではあまり無いことです。とても驚きました。ペット共生型賃貸住宅は一般の物件と比べて家賃が高い、駅から遠いなどのデメリットをリカバーできる特殊な物件といえます。居住環境さえ整っていれば、ペットと暮らしたい人は借りてくれるのです。ペットと暮らすことを周囲に遠慮しなくていい、ストレスなく暮らせることが、ペット共生型賃貸住宅ならではの魅力なのです。

バルコニーから見える目の前の大きな公園

物件オーナーの立場でいえば、ペット共生型賃貸住宅は稼働率が高く、ビジネスとして安定していると言えます。ペット共生型賃貸住宅の企画・管理はとても手間がかかります。しかし収益に囚われることなく、私達の考えにあった物件オーナーと今後もタッグを組んでいきたいと思っています。
 

独自の仲介・管理はハードよりソフト

入居前のペット審査など独自の取り組みを教えてください。

ルールを守る入居者に入ってもらうことは物件オーナーだけでなく、他の入居者にとっても大切なことです。例えば、入居の条件と違うペットを飼っている、ノーリードで飼うなど、入居者の意識やマナーの問題です。ペットと暮らすゆえのトラブルを回避するために、当社では入居前のペット審査を行っています。

エレベーターの「ペット」ボタンを押すと、待っている人はペットが乗って来ることが分かる

ペット審査は当社の社員が40~50分、入居希望者と対面で行い、可能な範囲でペットも事務所まで連れてきてもらいます。ペットに対する飼い主の姿勢を見れば、どんな飼い主なのかが分かります。我が社では社員全員がペットを飼っており、動物看護師の資格を持つスタッフもいます。ペット審査の時点で、必要があればしつけ方法を指導することもあります。この審査の結果、実際に20件に1件くらい入居をお断りしています。一般的な与信審査ももちろんあり、入居希望者にとっては二重の審査を受けることになるため、負担をおかけしています。しかし入居者はすべてその基準をクリアしてきているので、入居者同士の思いは一緒になる。それは後々のコミュニティの構築にもつながります。ペット審査のおかげで、入居後のトラブルはかなり抑えられています。

ペット審査やWEBでの詳細な情報提供など、手間のかかることではありますが、1件ずつ丁寧に対応し、建物や設備ではなく、暮らしやすさというソフト面を重要視して物件を紹介しています。

-物件紹介、管理業務を統括する統括部長の小宮康裕氏もこう語る-

小宮統括部長

当社は不動産会社ですが、二俣の言うように、ペットと楽しく暮らせるソフト面がウリです。そのため犬専用、猫専用というような、設備重視になりがちな物件は基本的に企画しません。ペットにはブームもあり、飼い方にも変化があります。以前は犬と猫の比率は7:3でしたが、現在は5:5になり、月によっては猫オーナーの入居の方が多い月も増えてきました。猫の多頭飼いも増えている一方で、大型犬オーナーも安定して2割程度います。こうした変化に柔軟に対応できる汎用性も重要だと考えています。
ソフト面を重視している当社の仕事は手間隙かかりますが、社員もペットが好きだからこそできる仕事だと思っています。ペットが好きという思いがお互いを結びつけているのだと思います。

高齢者向け賃貸やコミュニティづくりを目指す

今後の展望や新しいサービスなど目指すものを教えてください。

物件オーナー、入居者が気持ちよく、安心して気兼ねなく暮らせるサービスを、管理者として行うことが大切だと考えています。当社では物件オーナーと入居者のコミュニケーションを図る交流会などを定期的にセッティングしています。お互いの顔が見えることで、信頼が深まると思っています。今後は、ペットとペットオーナーを取り巻く環境がより豊かになるような、ペット関連サービスの提供を更に充実させていきたいと考えています。ペット業界や動物病院を巻き込み、互いをつなぐ役割を担っていきたいと考えています。

また将来的には「高齢者向けペット共生型賃貸住宅」を視野に入れています。高齢者向け特有の課題、例えば飼い主が亡くなった場合に残されるペットの保護など、様々なことを考えなければなりません。

当社は不動産会社ですが、気持ちは不動産業から一歩も二歩も前進した「ペットサービス」会社です。

-幸せに暮らすための架け橋になりたい

ペットは人と人をつなぐ架け橋になってくれます。ペット共生型賃貸住宅では、一般的な賃貸物件では生まれにくい入居者同士の交流が根づき、広がります。ニッチなニーズに、きめ細やかに対応することを通して、社会に貢献するのが我が社のモットーです。質を高めオンリーワンなものを目指していきたいと思っています。
 

法人名     :株式会社アドバンスネット

住所      :東京都新宿区新宿2-6-4 KN新宿ビル8F

設立年日    :平成8年

代表        :二俣 和久

事業内容    :ペット共生型賃貸住宅の企画・提案・媒介および運営管理業務等

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